沼地に生息するドジョウは何呼吸?
ヒト・クジラなどの哺乳類や、カメ・ワニなどの爬虫類は、全て「肺呼吸」を主体にしています。
そのため、「肺呼吸」をする生き物は息継ぎをしないと、長時間泳ぐことはできません。
水中の中で暮らすクジラやウミガメも、途中、息継ぎのため水面に顔を出します。
一方で、水中で暮らす魚類は、進化の過程において、水中で暮らすことができるように、「エラ呼吸」を獲得しました。
肺呼吸は「肺」という期間に空気を取り込み、肺の内から外には酸素を、また、外から内には二酸化炭素を通過させガス交換を行います。
これに対して、「エラ呼吸」では、口から取り込んだ水に含まれる酸素をエラに形成される弁から体内に取り込みます。
マグロやサメなどの回遊魚は、常に泳いでいないと死んでしまうという話を聞いたことがあると思います。
これは、エラ葢の開閉を行うことができない、すなわちエラ葢が常に空いた状態にあるため、寝ている最中も泳ぎ続ける必要があります。
ところが、大気中には、酸素が20%含まれていますが、水の中には0.5%の酸素しか含まれていません。
そこで、魚類は、ジャバラのような鰓弁を使って、水中の酸素の交換能力を50%にまで高めていると言われています。
さて、エラ呼吸と肺呼吸について分かって頂いたところで、本題に入りたいと思います。
果たして、沼地に生息するドジョウは、何呼吸をしているのでしょうか?
正解は、エラ呼吸以外に、、、皮膚呼吸、腸呼吸を行っています。
そのため、他の魚類に比べて、エラ呼吸を行いづらい沼地でも生息できます。
「腸呼吸」は、水面で口から吸った空気を腸に蓄え、空気中の酸素を腸管で吸収し、不要になった空気はおならのように、お尻から排出します。
また、ドジョウに似た動物であるウナギの場合、皮膚呼吸による酸素摂取量の割合は全呼吸に対して60%以上に達するといわれています。
そのため、ウナギなどは陸上でも生活ができます。
また、爬虫類でも、カエルの場合は、冬眠中かそうでないかで異なり、普通は皮膚呼吸が30~50%程度であるが、冬眠中は皮膚呼吸が70%に上昇するといわれています。