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発売当初、電卓の値段は「カローラ」よりも高かった!ということをご存知ですか?

いまではどこの家庭にもパソコンが一台はあるでしょう。デスクトップ型に限らず、ノートタイプのもの、iPhoneなどのスマホもパソコンと同じと考えて良いでしょう。

家庭にデスクトップのパソコンが普及しだしたのは昭和54年前後です。

それまでは小さな部屋に設置したミニコンなどが大学や企業で使われていました。コンピューターというと、大型で、空調が整えられた大部屋に設置され、限られた人しか使用できない時代だったのです。

使用申請をして、ソフト、データ入力カードを作成する。

使用許可が出ると多量のカードを持参して、専用の読み取り機にセット、緊張の一瞬を向かえます。

演算開始、エラーメッセージ「ソフトに間違いがあります。CPU使用時間千分の2秒」、これまでの2週間はなんだったのか、よく落ち込みました。

同じ頃にプログラム電卓が売り出されます。

米国のヒューレットパッカード社とテキサス社のものがそれぞれ4万円から5万円程度でした。

当時の公務員の給与が一か月9万円程度でしたので、月収の半分もしていたのです。それでも大型コンピューターの使用順番を待つよりは、簡単な計算であれば、この電卓で計算した方が便利でした。

発売当初の家庭用PCは安いものでも20万円くらいでしたから、月収の2倍もしていたのです。そんなに高くても現在の様に便利なソフトもなく、当初はコーディングの勉強をするためだけのものでした。

今ではどうでしょう。四則演算だけの電卓であれば百均でも売っていますし、粗品で配られているものもあります。

便利になったなと思いながら、気になったので初めて販売された電卓の値段を調べてみました。

国内で一般に販売された初めての電卓は、東京オリンピックの2年前、昭和62年、英国製(サムロック社)のアニタマークⅡで、当時の発売価格は、なんと60万円でした。

この電卓は真空管で作られていたのでスイッチを入れて計算開始まで少し時間が必要でした。

昔の真空テレビと同じですね。その後当時の早川電気、後のシャープが54万円でトランジスタの電卓を発売します。

数年後発売される国民車とも呼ばれたカローラが40万円前後でしたので、電卓が車1台分より高価だったのです。

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